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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

文献概要

増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅴ.自己免疫・アレルギー 1.自己免疫

(3)免疫複合体

著者: 上床周1

所属機関: 1東京大学保健センター

ページ範囲:P.205 - P.207

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 免疫複合体(immune complexes;IC)とは,抗原抗体反応によって形成された抗原抗体結合物をいう.ICには補体成分の一部がさらに結合していることもある.
 体内に病原菌などの異物が入ったとき,さまざまな免疫学的機序によって生体はこれを排除しようとする.ICの形成もこの生体防御機構の1つである.すなわち異物にそれに対する抗体が結合してICが形成され,それに伴って補体結合反応や種々の炎症反応が惹起される1).異物は,ICとなりさらに補体成分と結合することによってより効率よく食細胞によって貪食される.流血中のICは細網内皮系,主に脾と肝において速やかに除去される.ICが持続的に生成されたり,あるいは除去されにくいICが生成される場合や,細網内皮系が飽和されたり,その機能が低下している場合には,ICは流血中に残存し腎臓をはじめとするさまざまな組織に沈着し組織障害を起こす(Ⅲ型アレルギー).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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