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増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅹ.輸血
2.交差適合試験
著者: 佐藤千秋1 渋谷温1
所属機関: 1埼玉医科大学附属病院輸血センター
ページ範囲:P.322 - P.324
文献購入ページに移動 交差適合試験は赤血球輸血を実施するに当たり行う検査であって,その目的は受血者または供血者が保有する赤血球抗体を赤血球凝集反応により検出し,輸血後に生体内で生ずる主に溶血性の即発性輸血副作用を未然に防止することにある.他の血液細胞や各種の血清蛋白に対しての抗体に起因する輸血副作用を防止するものではない.
交差適合試験は通常,ABO式血液型とRh式血液型(Rh0:D)が同一の受血者と供血者間で実施され,主試験(受血者血清中に存在する供血者赤血球と反応する抗体を検出)と副試験(供血者血清中に存在する受血者赤血球と反応する抗体を検出)からなる.この試験は不完全抗体と完全抗体が検出できる以下に示す方法の組み合わせで行われる.生理食塩水法は主に完全抗体を,酵素法,アルブミン法,間接抗グロブリン試験の各方法は不完全抗体を主に検出する.
交差適合試験は通常,ABO式血液型とRh式血液型(Rh0:D)が同一の受血者と供血者間で実施され,主試験(受血者血清中に存在する供血者赤血球と反応する抗体を検出)と副試験(供血者血清中に存在する受血者赤血球と反応する抗体を検出)からなる.この試験は不完全抗体と完全抗体が検出できる以下に示す方法の組み合わせで行われる.生理食塩水法は主に完全抗体を,酵素法,アルブミン法,間接抗グロブリン試験の各方法は不完全抗体を主に検出する.
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