icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻5号

1994年04月発行

文献概要

増刊号 免疫検査実践マニュアル 各論 Ⅹ.輸血

5.HLA検査(抗白血球抗体を含む)

著者: 宮本正樹1 十字猛夫2

所属機関: 1日本赤字社中央血液センター研究部 2日本赤字社中央血液センター

ページ範囲:P.335 - P.339

文献購入ページに移動
 HLA(ヒト白血球抗原)検査は,臓器移植や血小板輸血などにおいて患者とドナー間の適合性を判断するうえで必要不可欠な検査となっている.特殊な治療を除いて白血球は輸血に必要がない.白血球を含む血液を輸血すると,HLA抗体を産生する患者が輸血の量・回数とともに増えてくる.60〜90%の患者がHLA抗体を造ると報告されている.血液の中では,赤血球以外の血球表面にHLA抗原が存在する.したがって,HLA抗体ができた患者に血小板を輸血しても,抗体により直ちに血小板が壊されてしまうので,輸血効果が上がらない.このような場合には,患者のHLA抗体を調べ,その抗体と反応しないHLA型の血小板を輸血しなければならない.本稿では,抗血清を用いた血清学的手法によるHLA抗原とHLA抗体の検査法について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?