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半分子型免疫グロブリン
著者: 大竹皓子1
所属機関: 1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.454 - P.454
文献購入ページに移動IgはH鎖,L鎖ともにアミノ酸約110個から成るドメイン構造をとっている.N末端側のFabは抗原結合部位で,C末端側のFcはマクロファージや単球などのFcレセプターへの結合部位である.中間のヒンジ(蝶番)部にはH鎖間のS-S結合があり,Fabが抗原と結合するうえで重要な構造部位である.正常なIg分子は,このような基本構造を持つが,多発性骨髄腫やリンパ増殖性の疾患に出現するM蛋白に,まれに正常Igとは異なった構造のものが血中や尿中に出現することが知られている.
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