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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻7号

1994年06月発行

病気のはなし

ホジキン病

著者: 河野彰夫1 竹内武昭2

所属機関: 1国立がんセンター中央病院薬物療法部 2国立がんセンター中央病院臨床検査部

ページ範囲:P.474 - P.479

文献概要

サマリー
 ホジキン病(HD)は悪性リンパ腫の一疾患単位であり,非ホジキンリンパ腫(NHL)とは臨床病態を異にする.HDはリンパ節腫大を主症状として発症し,病理組織学的に4つの病型に分類される(Rye分類).HDはNHLと異なり原発部位から連続性に進展する傾向が強く,病巣の拡がりによって4つの病期に分類される(Ann Arbor分類).HDの治療方針の決定には正確な病期診断が必須であり,一般にⅠ/Ⅱ期の治療には放射線療法を,Ⅲ/Ⅳ期には化学療法を選択するが,両者の合併療法もしばしば行われる.治療成績は一般に良好で,Ⅲ/Ⅳ期の症例でも約2/3に治癒が期待される.HDではNHLに比べて,腫瘍細胞の起源など本質的な領域での研究が立ち遅れていたが,近年の免疫学的表面形質の解析や分子生物学的手法を用いた基礎的研究の進歩により,HDの本態も徐々に明らかになりつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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