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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻7号

1994年06月発行

文献概要

今月の表紙

呼吸器系感染症の細胞診

著者: 古田則行1 都竹正文1 坂本穆彦2

所属機関: 1癌研究会附属病院細胞診断部 2東京大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.500 - P.500

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 呼吸器系疾患に対する細胞診は,主として腫瘍性疾患,特に悪性腫瘍を対象とすることが多いが,感染症の細胞診も,肺炎,肺機能不全の原因を検索するうえで重要な位置づけにある.病原性を有し,その形態から細胞診でも同定可能なものとして,真菌では,アスペルギルス,クリプトコッカス,ブラストマイセス,ムコール,ヒストプラズマ,コクチディオイデスなどがある.本邦ではブラストマイセス,ヒストプラズマ,コクチディオイデスをみる機会は少ない.また,日和見感染を起こすものとしてカンジダがある.原虫としてはニューモシスチス・カリニがあり,化学療法後の患者,末期癌患者,自己免疫疾患,後天性免疫不全症候群(AIDS)などの免疫不全状態にある患者に続発することがある.
 寄生虫症として,肺吸虫卵,糞線虫虫体,小型条虫虫体などがあるが,いずれも本邦ではまれなものとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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