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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻7号

1994年06月発行

文献概要

生体のメカニズム 遺伝子の異常・6

細胞内シグナル伝達と分化,増殖

著者: 市野素英1

所属機関: 1東京大学医科学研究所制癌研究部

ページ範囲:P.527 - P.530

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 細胞外のシグナルによって細胞の機能が調節されている現象は内分泌器官などの一部の細胞や組織に限られていると1970年代までは考えられていた.1980年代に入り,癌原遺伝子が発見されてその遺伝子産物の生理機能がしだいに明らかになるにつれ,増殖因子や分化因子などのシグナルによって増殖分化が調節されていることが普遍的な現象であると認識されてきた.そしてシグナル伝達が細胞の増殖分化,さらには癌化の重要なメカニズムとして理解されるようになってきた.
 シグナル伝達それ自体広範なテーマで,増殖分化に至る道筋が完全に解明されたものはこれまでにないといってよい.しかし,あえてその伝達経路を癌遺伝子をもとに分類するならば以下のようになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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