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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻7号

1994年06月発行

文献概要

検査ファイル

マスト細胞の機能

著者: 実宝智子1

所属機関: 1大阪大学医学部病理学講座

ページ範囲:P.535 - P.535

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[1]即時型アレルギー反応
 マスト細胞は,プロテオグリカンとヒスタミンを含む好塩基性の顆粒を持ち,細胞表面に高親和性のIgEレセプター(FcεRI)を発現している.即時型アレルギー反応では,マスト細胞の表面のFcεRIに結合しているIgE分子に,特異抗原が結合することによりIgE分子同士が架橋されると,細胞内顆粒あるいは化学伝達物質が放出され,さらにマスト細胞の産生するサイトカインが標的細胞に作用して,さまざまな症状を引き起こす.即時型アレルギー反応では,マスト細胞の脱顆粒,浮腫,好酸球浸潤などの組織像が認められ,代表的な疾患としては気管支喘息,花粉症,蕁麻疹,アトピー性皮膚炎などがある1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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