文献詳細
文献概要
検査ファイル
マスト細胞の機能
著者: 実宝智子1
所属機関: 1大阪大学医学部病理学講座
ページ範囲:P.535 - P.535
文献購入ページに移動[1]即時型アレルギー反応
マスト細胞は,プロテオグリカンとヒスタミンを含む好塩基性の顆粒を持ち,細胞表面に高親和性のIgEレセプター(FcεRI)を発現している.即時型アレルギー反応では,マスト細胞の表面のFcεRIに結合しているIgE分子に,特異抗原が結合することによりIgE分子同士が架橋されると,細胞内顆粒あるいは化学伝達物質が放出され,さらにマスト細胞の産生するサイトカインが標的細胞に作用して,さまざまな症状を引き起こす.即時型アレルギー反応では,マスト細胞の脱顆粒,浮腫,好酸球浸潤などの組織像が認められ,代表的な疾患としては気管支喘息,花粉症,蕁麻疹,アトピー性皮膚炎などがある1).
マスト細胞は,プロテオグリカンとヒスタミンを含む好塩基性の顆粒を持ち,細胞表面に高親和性のIgEレセプター(FcεRI)を発現している.即時型アレルギー反応では,マスト細胞の表面のFcεRIに結合しているIgE分子に,特異抗原が結合することによりIgE分子同士が架橋されると,細胞内顆粒あるいは化学伝達物質が放出され,さらにマスト細胞の産生するサイトカインが標的細胞に作用して,さまざまな症状を引き起こす.即時型アレルギー反応では,マスト細胞の脱顆粒,浮腫,好酸球浸潤などの組織像が認められ,代表的な疾患としては気管支喘息,花粉症,蕁麻疹,アトピー性皮膚炎などがある1).
掲載誌情報