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伊東細胞の病理組織学的検出法
著者: 森正也1 町並陸生1
所属機関: 1東京大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.537 - P.537
文献購入ページに移動 肝蔵の伊東細胞(Ito cell,fat-storing cell,lipocyte,perisinusoidal cell)は1951年,伊東俊夫が類洞壁に(当時“Disse腔”は確立された概念ではなかった)Kupffer細胞とは違う性質を有する細胞,すなわち常に脂肪滴を持つ細胞を見いだし,報告したのが最初である1).
Kuppferは1876年,塩化金と塩酸処理をした肝臓の類洞壁に,黒色に染まる星型の細胞を発見し2),その後,この部位に貪食能を有する細胞の存在を確認し,これらを同一の細胞と考えた.今日“Kupffer細胞”と称されるものは後者であり,前者は伊東細胞を見ていたのではないかと考えられている.
Kuppferは1876年,塩化金と塩酸処理をした肝臓の類洞壁に,黒色に染まる星型の細胞を発見し2),その後,この部位に貪食能を有する細胞の存在を確認し,これらを同一の細胞と考えた.今日“Kupffer細胞”と称されるものは後者であり,前者は伊東細胞を見ていたのではないかと考えられている.
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