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幼若血小板
著者: 武内恵1 川合陽子1 渡辺清明1
所属機関: 1慶應大学病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.606 - P.607
文献購入ページに移動血小板は止血に不可欠な血球であり,血球中では最も小さく正常赤血球の約1/4〜1/5程度の大きさである.血管外に出ると壊れやすく,変形するなどその性質上,取り扱いにくいとされてきた.しかし,血小板の量的あるいは質的異常は,出血や血栓形成を引き起こすため,各種疾患や病態と関連し臨床的に重要視されている.血小板数の算定は自動血球計数器の開発により,微量の全血から迅速に再現性の良い結果が得られるようになった.一方,機能検査も古典的な出血時間だけではなく,物理化学的手法による血小板凝集能や血小板粘着能(停滞率)検査が比較的どこでも実施可能となった.このような各種検査の開発,普及は血小板の研究を急速に進歩発展させた.その中で幼若血小板も自動測定の可能性が出てきたため,骨髄の血小板産生(thrombopoiesis)状態を把握する指標として注目されている.
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