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文献詳細

雑誌文献

検査と技術22巻9号

1994年08月発行

文献概要

検査データを考える

QRS幅の広い心電図

著者: 松原哲12 大久保豊幸2

所属機関: 1東京都健康づくり推進センター指導科 2東京医科大学第2内科

ページ範囲:P.729 - P.734

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はじめに
 QRS幅(時間)とは,右心室および左心室の心室筋全部が興奮するのに要する時間を表している.正常値は四肢誘導(主にⅡ誘導で計測)で,0.05〜0.10秒である.胸部誘導では四肢誘導よりも0.01〜0.02秒長く記録される.一方,四肢誘導で0.12秒以上の幅広いQRSを認めた場合には,心室内の興奮伝導に異常があることを示している.このQRS幅が0.12秒以上に延長している場合を臨床の現場では,ワイド(wide)QRSと表現している.
 検査時の注意としては,心電図を基本に従って記録することである.特に,記録紙の紙送り速度(標準は25mm/秒)を確認しておくことが大切である.紙送り速度が早すぎても,また,遅すぎても誤診の原因となりやすい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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