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フローティング電源
著者: 清水芳雄1
所属機関: 1仙台電波工業高等専門学校情報工学科
ページ範囲:P.735 - P.735
文献購入ページに移動[1]フローティングの概念
細胞内静止電位は細胞の種類によって異なるがおよそ-60mV〜-120mVである.この場合の電圧○○mVというのは細胞外電位を基準として測った値である.また増幅器の入力電圧○○mV,出力電圧○○mVというのは増幅器のアースを基準として測った値のことである.このように一般にあるシステム(系)における電圧の値はそのシステムの基準点(それを普通アースという)からの電位差をいうのであり,また各システムには必ず基準点(アース)が存在する.さて,その各々のシステムを接続するには2種類の方法がある.図1-aは各システムの基準点を同一にする接続方法,つまり,各システムのアースを接続して基準点を同一にする接続方法である.図1-bは個々のアースを接続しない方法,したがって基準点を同一にしない接続方法である.前者が最も一般的に使用される接続法であり,後者は特殊な場合に使用される.後者を特にフローティング(floating)接続などという.具体的な接続方法を考えてみる.今,細胞内電位-60mVを電圧以外の物理量(光,磁気,音など)に変換できたとしよう.そうすれば増幅器側はその物理量を受け取り,それをまた電圧に変換し,さらに増幅すれば結果的に両システムを直接接続することなく希望の電圧値にまで増幅可能となる.
細胞内静止電位は細胞の種類によって異なるがおよそ-60mV〜-120mVである.この場合の電圧○○mVというのは細胞外電位を基準として測った値である.また増幅器の入力電圧○○mV,出力電圧○○mVというのは増幅器のアースを基準として測った値のことである.このように一般にあるシステム(系)における電圧の値はそのシステムの基準点(それを普通アースという)からの電位差をいうのであり,また各システムには必ず基準点(アース)が存在する.さて,その各々のシステムを接続するには2種類の方法がある.図1-aは各システムの基準点を同一にする接続方法,つまり,各システムのアースを接続して基準点を同一にする接続方法である.図1-bは個々のアースを接続しない方法,したがって基準点を同一にしない接続方法である.前者が最も一般的に使用される接続法であり,後者は特殊な場合に使用される.後者を特にフローティング(floating)接続などという.具体的な接続方法を考えてみる.今,細胞内電位-60mVを電圧以外の物理量(光,磁気,音など)に変換できたとしよう.そうすれば増幅器側はその物理量を受け取り,それをまた電圧に変換し,さらに増幅すれば結果的に両システムを直接接続することなく希望の電圧値にまで増幅可能となる.
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