icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻1号

1995年01月発行

文献概要

けんさアラカルト

IFCC認定血漿蛋白標準品(CRM 470)

著者: 大久保昭行1

所属機関: 1東京大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.47 - P.47

文献購入ページに移動
 血液化学成分の定量検査では,標準品がないと,測定法ごとに異なる検査結果が得られ,臨床上種々の問題が生じることが明らかにされている.この対策として,WHOは血漿蛋白標準品を作製しているが,その多くは事実上入手できない状況にあり,しかもその製品を溶解すると混濁し,免疫拡散法以外の,広く使われている免疫測定法では,標準品として利用できないという問題がある.
 わが国では,血漿蛋白については,国立予防衛生研究所を中心に,IgG,IgA,IgM,CRP,AFP,ASOの国内標準品が作られている.しかし,国内標準品はわが国独自のものであって,これを用いて測定した場合の値と,WHO標準品を用いて測定した値とは一致しないこと,供給量が不十分であること,溶解後に混濁するなどの問題があり,AFPを除いて一般に普及していない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?