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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻1号

1995年01月発行

文献概要

検査ファイル

スーパー抗原

著者: 島岡要1 本田武司1

所属機関: 1大阪大学微生物病研究所細菌感染研究部門

ページ範囲:P.72 - P.72

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[1]スーパー抗原とは
 一般の抗原はマクロファージなどの抗原提示細胞に取り込まれ,抗原フラグメント(10〜15個のアミノ酸から成るペプチド)へとプロセッシングされた後,MHC(major histocompatibility complex)クラスⅡ分子内の溝に結合した形で抗原提示細胞表面に提示される.これをT細胞上のα鎖,β鎖から成るT細胞レセプター(T cell receptor;TCR)で認識し,T細胞が活性化され,免疫反応が進んでいく(図a).
 しかし,スーパー抗原はこのような一般の抗原と違い,抗原提示細胞に取り込まれ,プロセッシングされることなく,直接抗原提示細胞表面のMHCクラスⅡ分子の溝とは異なる外側(α鎖)に結合し,これをT細胞がTCRのβ鎖のVβ領域で認識,結合して活性化される(図b).このようにしてスーパー抗原はあるVβを表現するT細胞の集団を一括して活性化することができ,その数は一般の抗原の1,000倍にも及ぶ1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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