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ヒアルロン酸の血中動態
著者: 斉藤聖二1
所属機関: 1東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター
ページ範囲:P.82 - P.84
文献購入ページに移動 ヒアルロン酸(hyaluronan,hyaluronate,hyaluroni acid)は,β-D-グルクロン酸とβ-D-アセチルグルコサミンの二糖の繰り返し構造を持ち,しかも側鎖のない,数百万以上の分子量を持つグリコサミノグリカン(ムコ多糖)である.ヒアルロン酸は細胞外マトリックスの構成成分として多くの組織に分布しているが,正常では,臍帯(4,100mg/ml),関節滑液(1,400〜3,600mg/ml),硝子体(140〜340mg/ml),真皮(200mg/ml)などに豊富に存在する.正常状態で最も存在量が少ないのは,血清中のヒアルロン酸濃度であり約0.01〜0.1mg/ml程度である.
ヒアルロン酸は線維芽細胞で合成される.関節の滑膜組織では滑膜表層細胞層(synovial linning cell layer)の構成細胞であり,線維芽細胞様細胞であるB型細胞により作られる.滑膜組織で作られたヒアルロン酸は,拡散によって滑液に移行する.滑液中では,関節液の主要な因子として関節液に必要な粘性を作り出している.濃度的には少ないが,関節軟骨中に豊富に存在するプロテオグリカンモノマーと非共有結合を行い,大分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンアグリゲート(アグリカン)を作る.
ヒアルロン酸は線維芽細胞で合成される.関節の滑膜組織では滑膜表層細胞層(synovial linning cell layer)の構成細胞であり,線維芽細胞様細胞であるB型細胞により作られる.滑膜組織で作られたヒアルロン酸は,拡散によって滑液に移行する.滑液中では,関節液の主要な因子として関節液に必要な粘性を作り出している.濃度的には少ないが,関節軟骨中に豊富に存在するプロテオグリカンモノマーと非共有結合を行い,大分子量のコンドロイチン硫酸型プロテオグリカンアグリゲート(アグリカン)を作る.
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