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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻10号

1995年09月発行

病気のはなし

挫滅症候群

著者: 岸正司1 平出敦1 岩井敦志1 田中裕1 嶋津岳士1 吉岡敏治1

所属機関: 1大阪大学医学部救急医学教室

ページ範囲:P.750 - P.755

文献概要

新しい知見
 阪神・淡路大震災では,平時あまり経験することのない挫滅症候群の患者が生じた.人類は有史以来,こうした災害を数多く経験しており,挫滅症候群は必ずしも新しい外傷とはいえない.しかし今回の災害では重症外傷治療が可能な時代に,また可能な地域で挫滅症候群の患者が診療されたことが新しい認識をもたらした,1つは集中的な診療体制のもとで挫滅症候群の臨床像が詳細に検討され得たことである.また,強力な重症治療の技術が極めて重症の挫滅症候群の患者をも救命し得ることが示されたことである.こうしたことは従来あまり目を向けられることのなかったこの特異な外傷に注目を集め,病態の解明に新しい動機を与えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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