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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻10号

1995年09月発行

検査データを考える

細菌検査

著者: 吉田良滋1 賀来満夫1 河野茂2

所属機関: 1長崎大学医学部臨床検査医学教室 2長崎大学医学部第二内科

ページ範囲:P.805 - P.809

文献概要

はじめに
 近年,抗菌薬の目覚ましい開発により,細菌感染症の治療には,多くの福音がもたらされた.しかし,これら抗菌薬に対して,耐性を獲得した細菌による感染症がにわかにクローズアップされ,問題となっている.また,コンプロマイズドホストにおける弱毒菌による感染症の頻度が増加しており,細菌感染症は新たな局面を迎えることが予想される.
 細菌感染症において臨床検査室が果たす役割は,塗抹培養検査や抗原および抗体検出に基づく起炎菌の決定,感受性ディスクおよび液体希釈法を用いた薬剤感受性の決定が中心であるが,MRSAをはじめとする院内感染対策情報,分子生物学的手法を用いた迅速診断法などの任務も背負っており,細菌検査室が果たす役割はますます重要となっている1)
 本稿では,実際の症例を提示し,細菌検査所見よりいかにして診断が行われたかを,若干のコメントを加えながら概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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