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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻11号

1995年10月発行

文献概要

検査データを考える

高HDL血症

著者: 千葉仁志1 秋田治邦1

所属機関: 1北海道大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.903 - P.908

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はじめに
 リポ蛋白は比重により,キロミクロン,超低比重リポ蛋白(very low density lipoprotein;VLDL),低比重リポ蛋白(low density lipoprotein;LDL),高比重リポ蛋白(high density lipoprotein;HDL)に分類される.このうち,LDLが動脈硬化の正のリスクファクター(悪玉)であるのに対し,HDLは負のリスクファクター(善玉)であることが,種々の疫学調査や細胞培養実験で明らかにされている.近年,わが国で高HDL血症の病因解析が進んだことを反映して,高HDL血症に対する関心が高まっている.ここでは,HDL代謝の概略をコレステロール逆輸送系に重点をおいて解説し,次いで高HDL血症の成因を示し,最後に臨床検査に関連する事項を解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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