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化学シフトとその応用法
著者: 太田敦子1
所属機関: 1シーメンス旭メディテック(株)MRプロダクトグループ
ページ範囲:P.155 - P.155
文献購入ページに移動[1]化学シフト
ある原子核について磁気共鳴が起こる周波数は,磁場強度(電波の使用周波数)と磁気回転比によりラーモア(Larmor)の関係式から決定される.しかし実際には原子を取り巻く電子雲による遮蔽効果で,共鳴周波数は微妙にずれている.このズレを原子の化学結合に関係するシフトとして,化学シフトあるいはケミカルシフト(chemical shift)と呼ぶ.
化学シフトの大きさは周波数(Hz)で表すことができるが,磁場強度(使用周波数)に比例するため,シフトの大きさを使用周波数で割って比(ppm)で表すことが多い.例えば,生体内の水分子の酸素に結合している水素原子と脂質分子の炭素に結合している水素原子では,約3.5ppmの化学シフトがある.
ある原子核について磁気共鳴が起こる周波数は,磁場強度(電波の使用周波数)と磁気回転比によりラーモア(Larmor)の関係式から決定される.しかし実際には原子を取り巻く電子雲による遮蔽効果で,共鳴周波数は微妙にずれている.このズレを原子の化学結合に関係するシフトとして,化学シフトあるいはケミカルシフト(chemical shift)と呼ぶ.
化学シフトの大きさは周波数(Hz)で表すことができるが,磁場強度(使用周波数)に比例するため,シフトの大きさを使用周波数で割って比(ppm)で表すことが多い.例えば,生体内の水分子の酸素に結合している水素原子と脂質分子の炭素に結合している水素原子では,約3.5ppmの化学シフトがある.
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