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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻2号

1995年02月発行

文献概要

検査ファイル

化学シフトとその応用法

著者: 太田敦子1

所属機関: 1シーメンス旭メディテック(株)MRプロダクトグループ

ページ範囲:P.155 - P.155

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[1]化学シフト
 ある原子核について磁気共鳴が起こる周波数は,磁場強度(電波の使用周波数)と磁気回転比によりラーモア(Larmor)の関係式から決定される.しかし実際には原子を取り巻く電子雲による遮蔽効果で,共鳴周波数は微妙にずれている.このズレを原子の化学結合に関係するシフトとして,化学シフトあるいはケミカルシフト(chemical shift)と呼ぶ.
 化学シフトの大きさは周波数(Hz)で表すことができるが,磁場強度(使用周波数)に比例するため,シフトの大きさを使用周波数で割って比(ppm)で表すことが多い.例えば,生体内の水分子の酸素に結合している水素原子と脂質分子の炭素に結合している水素原子では,約3.5ppmの化学シフトがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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