文献詳細
病気のはなし
ムーコル症
著者: 和田光一1 斉藤泰晴1 石塚康夫1 尾崎京子2 荒川正昭3
所属機関: 1新潟大学医学部第二内科 2新潟大学医学部検査部 3新渇大学医学部第二内科
ページ範囲:P.176 - P.181
文献概要
ムーコル症は,白血病などの造血器腫瘍,重症糖尿病,悪性腫瘍,臓器移植,注射用薬物乱用例などでの発症頻度が高く,近年増加している.危険因子としては,免疫不全,白血球数減少,ケトアシドーシス,低栄養,副腎皮質ステロイド薬,免疫抑制薬の使用,鉄過剰状態などが指摘されている.
本邦では,造血器腫瘍に合併する例が多く,多くは剖検診断であり,予後不良である.鼻,眼部に限局したムーコル症は,郭清手術が可能であり,救命しうる.
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