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検査値の基準範囲の求めかた(NCCLS指針による)
著者: 桑克彦1
所属機関: 1筑波大学医療技術短期大学部衛生技術学科
ページ範囲:P.338 - P.339
文献購入ページに移動“正常値”という言葉は解釈や使われかたが問題になった.例えば自分の検査値が正常値内であれば健康であり,そうでなければ異常すなわち病気と理解してしまう.また各施設で用いている正常値は,設定のしかたが適正か,単に文献値のところは対応する測定法が合っているかなどであった.
今回NCCLS(アメリカ臨床検査標準委員会)指針(案)1)において,基準範囲の定義,設定のしかたおよび利用のしかたが具体化された.本案の主旨の背景には標準化作業の一環としている点がある.すなわち検査値の有効利用のための手段として検査値の互換性が重要である.その前提として測定法や標準物質などの基準の設定があり,次に現場における具体的作業として,検査値の互換性の確保のための測定法の選択,検量方法の変更,報告単位の変更そして基準範囲の設定などがある.最終的に基準範囲は検査値の互換性を確保した各施設で共有することができることになる.
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