文献詳細
文献概要
増刊号 臨床生理検査実践マニュアル画像検査を中心として Ⅱ.磁気共嗚画像検査法(MRI)
用語解説
著者:
所属機関:
ページ範囲:P.222 - P.223
文献購入ページに移動MRI固有の特性である化学シフトにより出現するアーチファクトである.すなわち,脂肪と脂肪以外の成分の吸収スペクトルが異なるため,脂肪は他の成分に比して空間的に一定のずれを伴って描出される.CSAの強さは磁場強度によって異なり,撮像方向に応じて,脂肪とそれ以外の組織の間に帯状の高信号または低信号部分がみられる.画像の上では脂肪と脂肪以外のものが接する部分において,上下左右どちらかに帯状の低信号あるいは高信号の帯状構造がみられる.脂肪を含む類皮嚢胞腫では,周囲に通常の骨盤臓器や腫瘤とは逆方向のCSAがみられ,また腫瘍内にも,脂肪とそれ以外の組織の界面にCSAがみられ,診断を容易とする.
掲載誌情報