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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻5号

1995年04月発行

増刊号 臨床生理検査実践マニュアル画像検査を中心として

Ⅴ.眼振電図検査法

2.原理・装置・取り扱い

著者: 深谷卓1

所属機関: 1関東逓信病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.273 - P.275

文献概要

眼振計の原理
 眼球には角膜と網膜の間に電位があり,角膜側が(+)で網膜側が(-)になっている.この電位を角膜-網膜電位(corneo-retinal potential)ないし静止電位(resting potential)と呼ぶ.眼球運動とともにこの電位も変動するので眼球を挟む位置に電極を設置すればこの電位を記録できる.実際に,眼球が10°変化したときで50〜200μVの大きさの電位変動が誘導できるので脳波計ほどの増幅があれば記録できる.また,眼球の偏位角が30〜40°以内では,電位変動と眼球の偏位角の間に直線性もある.
 この眼球の偏位に伴う角膜-網膜電位の変動を増幅,記録したものが眼振図(electronystagmograph)で,増幅・記録する装置を眼振計(electronystagmography;ENG)という.ENG注)は簡便に眼球運動を記録,解析できるので,耳鼻咽喉科,神経眼科,神経内科,小児科,脳神経外科などで用いられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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