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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻6号

1995年05月発行

文献概要

検査法の基礎

発作性夜間血色素尿症(PNH)の診断と検査法

著者: 藤岡成德1

所属機関: 1三井記念病院血液内科

ページ範囲:P.391 - P.397

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新しい知見
 PNH診断には補体溶血感受性赤血球の存在を示すことが必要である.従来からHam試験などのように,試験管内で補体を副経路あるいは古典経路で活性化し,溶血率を測定するという補体機能に依存した検査法があった.PNHのin vivo血管内溶血をin vitroで再現させる方法である.しかし,近年PNH赤血球の研究が進み,補体調節膜蛋白DAF,CD59欠損と易補体溶血性の密接な関係が解明され,さらにこの欠損がPNHに特有なGPIアンカー合成障害による異常であることがわかった.異常は赤血球のみならず他の血球にも見いだされた.したがってフローサイトメトリーなどによるDAF,CD59欠損血球の証明がPNHの診断に有用になった.また関与する遺伝子異常についても調べられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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