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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻6号

1995年05月発行

文献概要

けんさアラカルト

アルコール症

著者: 石川文之進1

所属機関: 1報徳会宇都宮病院

ページ範囲:P.398 - P.398

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 アルコールの歴史は文明とともの始まった.紀元前5000年のメソポタミアのペルシャ湾近くにあった,ユーリッヒ寺院の碑板のは,楔形文字で賃金をビールで支払ったと記されている.紀元前529年のペルシャ時代カンディスにアルコール症が精神病であると記された.
 日本のも古くから養老の瀧など自然発酵の酒があり,古事記のお神酒として祭,宗教,儀式に用いたとある.須佐之男命が酒で酔わせて八岐大蛇を退治した.仏教は道元の修証義に“十重禁戒,第五不酤酒戒”酒を売買し飲んではいけない.法華経も“初期人酒を呑み,次則酒酒を呑み,後則酒人を呑む”と飲酒形態の推移を述べている.史書のは十八史略に“儀狄酒を作る.禹,飲んで之を甘しとし,後世必ず酒を以て國を亡ぼす者有らん,遂の儀狄を疏んず”と酒の効用と害を示す.五代史は“岳身短小何ぞ能く之を飲むもの多し.酒の別腸有り”と,飲酒量の個人差のあることが認識されていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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