文献詳細
文献概要
けんさアラカルト
アルコール症
著者: 石川文之進1
所属機関: 1報徳会宇都宮病院
ページ範囲:P.398 - P.398
文献購入ページに移動日本のも古くから養老の瀧など自然発酵の酒があり,古事記のお神酒として祭,宗教,儀式に用いたとある.須佐之男命が酒で酔わせて八岐大蛇を退治した.仏教は道元の修証義に“十重禁戒,第五不酤酒戒”酒を売買し飲んではいけない.法華経も“初期人酒を呑み,次則酒酒を呑み,後則酒人を呑む”と飲酒形態の推移を述べている.史書のは十八史略に“儀狄酒を作る.禹,飲んで之を甘しとし,後世必ず酒を以て國を亡ぼす者有らん,遂の儀狄を疏んず”と酒の効用と害を示す.五代史は“岳身短小何ぞ能く之を飲むもの多し.酒の別腸有り”と,飲酒量の個人差のあることが認識されていた.
掲載誌情報