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技術講座 生理
MRI画像の読みかた3腹部・乳腺
著者: 宮澤昌史1 牧田幸三1 荒木力2
所属機関: 1社会保険中央病院放射線科 2山梨医科大学放射線医学教室
ページ範囲:P.407 - P.413
文献購入ページに移動MRIの撮像法は,従来スピンエコー法が利用されていたが撮像時間が数分から十数分かかるという欠点があった.近年数々の高速撮像法が開発・応用されており,撮像時間をかなり短縮(短いものでは1秒から数十秒)することが可能となった.これにより,検査時間が短縮されただけでなく,呼吸運動や心拍動のアーチファクトのため従来対象となりにくかった腹部臓器や大血管にも適応が広がっている.高速撮像法を利用したdynamic MRIによって,正常組織と病巣の信号強度の経時的変化を把握することが可能となり,診断能の向上に寄与している.また,高速撮像法の応用により血流の画像化(MR angiography)が可能となり,現在頭頸部で広く利用されるようになっているが腹部においても徐々に臨床応用が広がってきている.そのほか,拡張した胆道を画像化するMR cholangiographyなどの新しい分野にも高速撮像法が利用されている.
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