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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻6号

1995年05月発行

トピックス

末梢血中からの結核菌DNAの検出

著者: 大久保昭行1

所属機関: 1前:東京大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.450 - P.450

文献概要

 結核の診断のは結核菌の培養と同定のための通常4週間以上かかる.結核は伝染病であるので感染防御のための速やかな診断と対策が必要である.結核に対しては,副作用はあるが有効な治療薬がある.これらの理由から,PCR法が開発されると,まず喀痰中の結核菌のDNA検査法の開発が試みられた1).PCR法は感度も良く,短時日で結核菌のDNAを検出することが可能であり,日常検査法としても用いられるようになった.しかし,結核菌のDNAの抽出効率やPCR法の増幅操作過程での汚染などの問題があり,まだ満足できるレベルではない2)
 増幅操作をせずの細菌の遺伝子を高感度の検出する方法として,細菌のリボソーマルRNA(rRNA)を検査する方法も開発された.細菌の細胞1個当たりリボソームは10,000個もある.しかもリボソームの構成成分であるrRNAには種差がある.rRNAをcDNAを介して化学発光法のよって検出すれば細胞1個当たり10,000倍の感度で測定できることのなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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