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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻8号

1995年07月発行

文献概要

けんさアラカルト

胎児とストレス

著者: 松田義雄1

所属機関: 1鹿児島市立病院産婦人科

ページ範囲:P.594 - P.594

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 ストレスとは生体内に生じたひずみの状態をいう.体外から加えられた有害因子(ストレス作因)と,それによって生じた防御反応の両方を指している(医学大辞典,南山堂より).胎児にストレスが加わった場合でも,臓器の機能が成熟していれば,成人のわれわれと同様の反応を示す.すなわち,生命維持に重要でない臓器への血流を減らして,重要臓器への血流を増やす血流再分配機構や,ストレスホルモンといわれる種々のホルモンの増加により,ストレスに対する適応現象がみられる.
 近年の胎児心拍監視装置と超音波診断装置の発達には目覚ましいものがある.これまでブラックボックスの中にいるといわれてきた子宮内胎児の評価法は,これら機器の発達とこれを活用した診断技術の向上により,以前とは比較にならないほど格段の進歩を遂げてきた.胎児心拍モニタリングならびに超音波画像診断は,ストレス下にある胎児のBiophysical responseを見ているにほかならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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