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文献詳細

雑誌文献

検査と技術23巻8号

1995年07月発行

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トピックス

グリコアルブミンの検査

著者: 大島一洋1

所属機関: 1広島県立保健福祉短期大学看護学科

ページ範囲:P.644 - P.644

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■グリコアルブミンとは
 高血糖が持続すると血液中の蛋白が糖化glycationされる.ヘモグロビンは血球中で最も多い蛋白で,なかでもHbAが多い.このβ鎖末端のバリンのアミノ基にグルコースが非酵素的に結合したのがグリコヘモグロビン(HbA1c)である.一方,血清中では蛋白が最も多い成分で,そのN末端または側鎖のアミノ基にグルコースのアルデヒド基が非酵素的に結合したのが糖化蛋白(glycated protein)である.血清蛋白のうちではアルブミンが最も多く,半減期も20日と比較的長く,グルコースと反応してグリコアルブミン(glycated albumin;GA)となる.GAは2段階の非酵素的反応で生成される(図).初めにアルブミンの遊離のアミノ基とグルコースのアルデヒド基がシッフ塩基を形成しアルジミンとなる.この反応は速やかで可逆的である.次いで,アルジミンはアマドリ転位してケトアミンになる.この反応は緩やかに進み,不可逆的で,安定なGAになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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