検査と技術23巻9号

1995年08月発行

技術講座 微生物

酵母真菌の薬剤感受性検査

著者： 戸坂雅一¹ 山根誠久²

所属機関： ¹熊本大学医学部附属病院中央検査部 ²熊本大学医学部臨床検査医学講座

ページ範囲：P.687 - P.693

文献概要

新しい知見
　NCCLS M 27-Pに病原酵母真菌を対象とした薬剤感受性試験が1992年12月に提案されたが，この方法はmacrodilution法であり，その手技は繁雑で日常検査として実施するには問題が多い．また，macrodilution法に比べ，microdilution法が再現性に優れているとの報告もあり，すでに一般細菌と同様に，2倍希釈系列の薬剤をマイクロプレート・ウェルに乾燥固着させ，酸化還元反応呈色（alamarblue）を加えて菌発育終末点を比色法から判読するといった方法も検討されており，標準化されたmicrodilution法の確立が望まれる．