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Streptococcus milleri group
著者: 豊田和正1 草野展周1
所属機関: 1琉球大学医学部第一内科
ページ範囲:P.720 - P.720
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Streptococcus milleri group(SMG)は口腔,咽頭,消化管,膣などの粘膜に常在し,あらゆる化膿性疾患の起炎菌になりえる菌群である.なかでも歯科口腔領域の化膿性疾患をはじめとして肺炎,肺化膿症,膿胸,縦隔膿瘍などの呼吸器感染症の起炎菌として重要である.SMGは従来,原因不明菌とされていた肺炎の検体から分離されることも多く,microaerophilicstreptococciが起炎菌として今まで報告された肺化膿症,膿胸などの症例の中にはSMGであったものが多く含まれているものと思われる.これらの疾患の起炎菌としてSMGの占める割合は諸家の報告により異なるが,当教室が調査した65症例のうち17症例(26.2%)はSMGの起炎菌としての関与が確認された.しかしながら,その分離,同定に時間がかかることや,本菌群の病原因子については明らかでないことなどにより海外はもとより国内での報告はまだ多くない.
Streptococcus milleri group(SMG)は口腔,咽頭,消化管,膣などの粘膜に常在し,あらゆる化膿性疾患の起炎菌になりえる菌群である.なかでも歯科口腔領域の化膿性疾患をはじめとして肺炎,肺化膿症,膿胸,縦隔膿瘍などの呼吸器感染症の起炎菌として重要である.SMGは従来,原因不明菌とされていた肺炎の検体から分離されることも多く,microaerophilicstreptococciが起炎菌として今まで報告された肺化膿症,膿胸などの症例の中にはSMGであったものが多く含まれているものと思われる.これらの疾患の起炎菌としてSMGの占める割合は諸家の報告により異なるが,当教室が調査した65症例のうち17症例(26.2%)はSMGの起炎菌としての関与が確認された.しかしながら,その分離,同定に時間がかかることや,本菌群の病原因子については明らかでないことなどにより海外はもとより国内での報告はまだ多くない.
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