文献詳細
文献概要
生体のメカニズム 神経と神経調節機構・1
自律神経系
著者: 千田光一1
所属機関: 1日本大学医学部神経内科
ページ範囲:P.75 - P.77
文献購入ページに移動自律神経系の構造
1.中枢性自律神経系
自律神経系は呼吸,血圧,発汗などのあらゆる生体現象の恒常性維持に関与するため,その解剖学的構造は極めて複雑である.しかし,自律神経系の特徴を把握するうえでその構造の概念を理解するには,詳細な解剖学的知識は必ずしも必要ではない.
自律神経系はその効果器,例えば肺や血管に呼吸のような.定のリズム,血圧のような・定の緊張(tone)を保つように常に出力している.こうしたリズムや緊張を作り出す中枢は,主に下部脳幹に存在する(図1).自律神経系の高次中枢は視床下部にあるが,呼吸を自分の意志である程度コントロールできたり,精神的に興奮すると血圧が上がったりするように,大脳皮質や大脳辺縁系とも密接な関連がある.
1.中枢性自律神経系
自律神経系は呼吸,血圧,発汗などのあらゆる生体現象の恒常性維持に関与するため,その解剖学的構造は極めて複雑である.しかし,自律神経系の特徴を把握するうえでその構造の概念を理解するには,詳細な解剖学的知識は必ずしも必要ではない.
自律神経系はその効果器,例えば肺や血管に呼吸のような.定のリズム,血圧のような・定の緊張(tone)を保つように常に出力している.こうしたリズムや緊張を作り出す中枢は,主に下部脳幹に存在する(図1).自律神経系の高次中枢は視床下部にあるが,呼吸を自分の意志である程度コントロールできたり,精神的に興奮すると血圧が上がったりするように,大脳皮質や大脳辺縁系とも密接な関連がある.
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