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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻10号

1996年09月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

眼振図検査の進めかた

著者: 真野秀二郎1

所属機関: 1虎の門病院臨床生理検査部

ページ範囲:P.837 - P.845

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 平衡機能検査には,直立起立検査(重心動揺),足踏検査,歩行検査など身体の平衡そのものをみる検査と,内耳や眼球運動に関する中枢神経の障害による眼振または眼球運動の異常をみる検査がある.この異常眼球運動や眼振を眼球周囲に接着した電極によって導出記録したものが眼振図(electronystagmograph;ENG)である.このENGは,眼球の角膜-網膜の間に存在する直流電位の変化を記録しているため,回旋性眼振や角膜-網膜の電位のない人では記録できない.しかし,閉眼や暗所開眼でも記録できる利点もある.さらにENGでは,眼振や異常眼球運動の性質,振幅,速度,頻度,持続時間などが測定でき,各種の刺激検査における判定にも利用されている.
 ENG検査を行う場合,被検者にとって,注視眼振や視標追跡検査(eye traking test;ETT)などの負荷の軽い検査から始めて,温度眼振検査などの負荷の強い検査を最後に行うほうがよい.各施設により機器の違いがあるため,ここでは一般に行われているENG検査の進めかたについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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