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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻10号

1996年09月発行

文献概要

生体のメカニズム 凝固・線溶系・5

先天性血栓傾向とその診断

著者: 森下英理子1

所属機関: 1金沢大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.851 - P.854

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はじめに
 血栓性疾患全体に占める先天性血栓性素因の発現頻度は30%以上に及ぶといわれる.経験上40歳代以前に静脈血栓症を発症したり,再発性であったり,家族性に血栓症の発現がみられる場合には,先天性血栓性素因があることを予想して検査する必要がある.
 図1に示すようなアンチトロンビンⅢ(ATⅢ),プロテインC(PC),プロテインS(PS)などの血液凝固制御機構を支える因子に先天的な異常がみられると,血栓傾向を生ずることが明らかとなっている.表に,今までに報告されている先天性血栓性素因を示した.近年,これらの先天性血栓性素因に関連した因子の遺伝子レベルでの解析が相次いで報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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