文献詳細
オピニオン
文献概要
20年近く在籍した内科を離れ,昨年9月から臨床検査医としての生活をスタートしました.内科時代も,種々の研究活動を通して分析化学などを学んできたつもりでしたが,内側からみる検査の世界は,当初私にはまったく別の世界に見えました.その原因を考えてみると,検査と臨床の間には想像していた以上の厚い壁があることに気づきました.
例えば,臨床医にとって検体検査とは外来あるいは病棟でオーダーを出すと,一定期間後に主に数値が並んだ無味乾燥な報告書を受け取る,という一連の流れでしかありません.その際,報告書の裏にどのような世界があるのか熟知している臨床医は,ほとんどいないと思います.極端な場合は,それが機械によって自動的に打ち出されたものか,あるいは検査技師の方の手によるものかも知られていません.
例えば,臨床医にとって検体検査とは外来あるいは病棟でオーダーを出すと,一定期間後に主に数値が並んだ無味乾燥な報告書を受け取る,という一連の流れでしかありません.その際,報告書の裏にどのような世界があるのか熟知している臨床医は,ほとんどいないと思います.極端な場合は,それが機械によって自動的に打ち出されたものか,あるいは検査技師の方の手によるものかも知られていません.
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