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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻11号

1996年10月発行

文献概要

検査データを考える

尿亜硝酸塩試験と尿エステラーゼ試験

著者: 田部陽子1 猪狩淳1

所属機関: 1順天堂大学医学部臨床病理学

ページ範囲:P.953 - P.956

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はじめに
 尿亜硝酸塩試験と尿エステラーゼ試験は,尿路感染症のスクリーニングテストとして普及している尿試験紙検査法である.尿亜硝酸塩試験は尿中の細菌を,尿エステラーゼ試験は尿中の白血球を検出する.
 尿路感染症とは,腎・尿路系の一般細菌による非特異的な炎症であり,尿路感染症の診断には,細菌尿,白血球尿(膿尿)などの尿所見が重要となる.細菌尿や膿尿は,尿細菌数の定量培養検査や尿沈渣検査(尿を遠心してその沈渣を鏡検し,細胞数や白血球数を観察する検査)の結果から決定される.しかし,両者はいずれも簡便性に欠け,特に尿沈渣鏡検はある程度の熟練が必要である.そこで手技が簡単で,すぐに結果を得ることのできる尿試験紙法がスクリーニングテストとして多用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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