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Epstein-Barrウイルスと癌
著者: 水柿雄三1 高田賢蔵1
所属機関: 1北海道大学医学部癌研究施設ウイルス部門
ページ範囲:P.966 - P.967
文献購入ページに移動 Epstein-Barrウイルス(EBV)は,1964年にEpsteinとBarrらによりバーキットリンパ腫(Burkitt's lymphoma;BL)由来の培養細胞から発見されたヘルペスウイルス科に属するDNAウイルスである1).
発見当初,ヒトの癌においてウイルスの関与が初めて示唆されたケースとして注目を集めた.その後BLや上咽頭癌(nasopharyngeal carcinoma;NPC)の発症に密接に関与していることが示されている.EBVは成人までにほぼ100%のヒトが唾液を介して経口感染し,終生潜伏するウイルスで,潜伏感染細胞はB細胞とされている.通常は不顕性感染であるが,急性感染症として伝染性単核症を引き起こすウイルスとしてよく知られている.
発見当初,ヒトの癌においてウイルスの関与が初めて示唆されたケースとして注目を集めた.その後BLや上咽頭癌(nasopharyngeal carcinoma;NPC)の発症に密接に関与していることが示されている.EBVは成人までにほぼ100%のヒトが唾液を介して経口感染し,終生潜伏するウイルスで,潜伏感染細胞はB細胞とされている.通常は不顕性感染であるが,急性感染症として伝染性単核症を引き起こすウイルスとしてよく知られている.
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