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技術講座 輸血
抗赤血球抗体検出法
著者: 冨田忠夫1
所属機関: 1大阪府赤十字血液センター
ページ範囲:P.1001 - P.1008
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1989年9月,厚生省は“輸血に関し医師又は歯科医師の準拠すべき基準”を廃止し,“輸血療法の適正化に関するガイドライン1)”を定めた.この中で,輸血が予定ざれている患者については,事前に血液型〔ABO型,Rho(D)型〕と不規則抗体検査を行うことを推奨した.いわゆる“タイプアンドスクリーン”の導入である.しかし,診療保険点数では,不規則抗体検査を行っていても,無輸血であれば保険点数が請求できないシステムであった.ところが,今年4月の保険点数改正で,多くの出血が予想ざれる手術患者で,輸血歴,妊娠歴があれば,たとえ無輸血であっても不規則抗体検査の保険点数(300点)が請求できるようになった.これまでどおり月1回の制限付きではあるが,大きな前進と評価できる内容である.このことから,輸血予定患者の不規則抗体検査がこれまで以上に実施されることが期待される.
1989年9月,厚生省は“輸血に関し医師又は歯科医師の準拠すべき基準”を廃止し,“輸血療法の適正化に関するガイドライン1)”を定めた.この中で,輸血が予定ざれている患者については,事前に血液型〔ABO型,Rho(D)型〕と不規則抗体検査を行うことを推奨した.いわゆる“タイプアンドスクリーン”の導入である.しかし,診療保険点数では,不規則抗体検査を行っていても,無輸血であれば保険点数が請求できないシステムであった.ところが,今年4月の保険点数改正で,多くの出血が予想ざれる手術患者で,輸血歴,妊娠歴があれば,たとえ無輸血であっても不規則抗体検査の保険点数(300点)が請求できるようになった.これまでどおり月1回の制限付きではあるが,大きな前進と評価できる内容である.このことから,輸血予定患者の不規則抗体検査がこれまで以上に実施されることが期待される.
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