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はじめに
ヘモグロビンを利用した人工酸素運搬体開発の意義は,血液型に関係なく輸注できることから緊急輸血に応用でき,ウイルス感染,同種抗原感作などの輸血副作用を回避できることである.しかし,ヒトヘモグロビンを利用する場合はヘモグロビンの精製過程で酸素親和性を制御するアロステリック因子である2,3-ジホスホグリセレート(2,3-diphosphoglycerate;2,3-DPG)が失われて酸素親和性が高くなり,末梢組織で酸素を放出できなくなること,またそのまま静注するとヘモグロビン4量体は容易に2量体に解離し,腎糸球体から排泄され血中半減期は極めて短くなる.このため,ヘモグロビンを人工酸素運搬体として使用するには酸素親和性の制御と血中滞留時間延長の解決が必要である.
ヘモグロビンを利用した人工酸素運搬体開発の意義は,血液型に関係なく輸注できることから緊急輸血に応用でき,ウイルス感染,同種抗原感作などの輸血副作用を回避できることである.しかし,ヒトヘモグロビンを利用する場合はヘモグロビンの精製過程で酸素親和性を制御するアロステリック因子である2,3-ジホスホグリセレート(2,3-diphosphoglycerate;2,3-DPG)が失われて酸素親和性が高くなり,末梢組織で酸素を放出できなくなること,またそのまま静注するとヘモグロビン4量体は容易に2量体に解離し,腎糸球体から排泄され血中半減期は極めて短くなる.このため,ヘモグロビンを人工酸素運搬体として使用するには酸素親和性の制御と血中滞留時間延長の解決が必要である.
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