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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻3号

1996年03月発行

文献概要

トピックス

光による体内機能のイメージング—光透視・光CT技術の応用

著者: 清水孝一12

所属機関: 1北海道大学大学院 工学研究科 システム情報工学専攻 2生体システム工学講座 医用システム工学分野

ページ範囲:P.235 - P.237

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はじめに
 医療診断や検査の中で,無侵襲的に体内情報をイメージングする技術は,すでに不可欠のものとなっている.超音波断層装置・X線CT・MRIなどが次々と実用化される中で,光は生体を透過しないものと考えられ,透視の手段として顧みられることはほとんどなかった.
 しかし近年の光学技術の進歩は,この常識を覆しつつある.確かに生体組織の光透過率は一般に低い.しかし,波長700〜1,200nmの近赤外光は特別で,生体組織を比較的よく透過する.またこの波長域では,重要な生体色素(ヘモグロビン,ミオグロビン,チトクロームなど)がその酸素化状態に応じて特有の吸光スペクトル変化を呈する.したがって透視像が得られれば,体内の生理的変化を体外から無侵襲的にイメージングできるという重要な可能性が期待できる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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