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細胞周期解析法
著者: 井上健1 巽典之2
所属機関: 1大阪市立総合医療センター病理部 2大阪市立大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.327 - P.327
文献購入ページに移動図aは赤芽球の核分裂像,すなわち細胞周期上M期のメイ・ギムザ像を例示している.細胞分裂M期像は無染色ないし染色標本観察で容易に判定できる.図bはRS(nucleolar organizer resion)でribosomal DNA(rDNA)のループ形成構造部の名称である.その関連蛋白を染色したのがこの像であり,細胞周期上S期の観察に適している.円形核を持つ赤芽球と考えられる細胞には多数の黒色銀顆粒(AgNOs)を認めるものの,右上および右下の分葉核好中球にはごく小さなもの1個認めるのみである.この顆粒はRNAポリメラーゼIによるrDNA転写活性の指標と考えられる.
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