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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻4号

1996年04月発行

文献概要

トピックス

狭窄音感知システム

著者: 松本博志1 岩本健吾1 千葉真1

所属機関: 1東京大学工学系研究科精密機械工学専攻

ページ範囲:P.380 - P.381

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はじめに
 生体が発している物理信号で外部から感知できる信号には電気信号,磁気信号,機械信号がある.これらの生体信号は生体内の機構が化学的エネルギーの供給を受けて作動することによって生じる物理量で,同時発生的である.例えば心電図は心臓の筋肉の機械的収縮弛緩に伴う電気信号であり,同時に電位変化に伴う磁場の変化が心磁図を生成する.これらの生体信号の感知は信号の特徴に合致した感知システムで容易に感知できるかどうかにによる.筋電図も筋肉の機械的動きに伴う電気信号を記録したものであるが,筋肉の動きを振動として筋音図として記録した歴史がある.現在でも筋肉の振動を機械的信号として記録する表面筋電(筋音)図がある.機械信号には筋肉の微小な機械振動信号などのほかに生体内の管腔臓器を流れる流体の振動信号がある.心音がこれに当たる.心臓,血管などの管腔臓器にあっては心臓弁,血管壁の形態異常によって中を流れる流体の流線異常が余分な振動を起こし,音響振動として感知できる.心臓弁膜症,頸動脈狭窄,大腿動脈狭窄などで異常音響振動が聴診器,触診などで容易に聴取されることはよく知られたことである.ここではわれわれが開発1,2)を進めている冠状動脈狭窄雑音の感知システムを中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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