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B群レンサ球菌(group B Streptococcus;GBS,Streptococcus agalactiae)は,人の腸管・腟の常在菌であるとともに膣炎の原因菌の一種でもある.口腔内にも少量常在する.消化管に関連した膿,糞便の汚染が疑われる材料および足の膿瘍などからしばしば分離される.本菌の最も重要な感染症は,分娩時の母児垂直感染が主な原因である,新生児の肺炎・敗血症と化膿性髄膜炎が挙げられる.これらの症例は急激な変化を示す例や,予後が悪い例があり,迅速な診断が必要である.なお,妊婦の保菌率は腟が20〜23%,肛門は23〜25%の率であり,菌量は,純培養状に検出される例から増菌培養でのみ検出可能な例などがある.
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