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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻7号

1996年06月発行

文献概要

増刊号 感染症検査実践マニュアル Ⅵ.感染症とその検査法

1.呼吸器感染症 1)上気道感染症

著者: 後藤陽一郎1

所属機関: 1大分医科大学内科学第二講座

ページ範囲:P.80 - P.84

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はじめに
 上気道炎とは,咽頭,喉頭,鼻道などの上気道の急性炎症性病変を総称して呼んでいる.原因としては,ウイルス,細菌などによる感染性因子と寒冷,アレルギー,喫煙などによる非感染性因子に分けられるが,ほとんどは感染性因子が関与していることが多い.病原微生物は多彩である.主としてはウイルスであるが(80〜90%),その種類は多岐にわたる.
 日常診療においては最も普遍的な疾患であり,一般的に症状は重篤化することなく数日の経過により治癒する.いわゆる“かぜ症候群”と類似の症状である発熱,くしゃみ,鼻汁,鼻閉,咽頭痛などの症状がみられ,厳密に両者を区別することは困難である.“かぜ症候群”から,最も強く侵されている部位が下気道感染と肺炎の場合を除いたものと考えるとよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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