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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻7号

1996年06月発行

文献概要

増刊号 感染症検査実践マニュアル Ⅵ.感染症とその検査法

25.古典的ウイルス感染症

著者: 目黒英典1

所属機関: 1帝京大学医学部附属市原病院小児科

ページ範囲:P.215 - P.218

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麻疹
■主要疾患と病原体
 麻疹(measles)はRNAウイルスのパラミクソウイルス科に属する麻疹ウイルス(measles virus)による疾患である.麻疹ウイルスに亜型はなく,他のヒトのウイルスとは血清学的に交差反応はないが,イヌジステンパーウイルスとは交差する.
 通常の麻疹はコプリック斑(頬粘膜の内疹),カタル(呼吸器)症状,発熱と発疹の関係,特有の発疹と色素沈着などから臨床診断は容易である.発疹性疾患だが,全身性ならびに呼吸器症状の強い重症疾患である.日本では生ワクチンの効果により,その発生は減少してきている.潜伏期は9〜12日である.ただ,麻疹の減少した国に共通することだが,診療経験のない医師が増えてくると診断が遅れるケースも出てくるだろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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