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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻7号

1996年06月発行

文献概要

増刊号 感染症検査実践マニュアル Ⅵ.感染症とその検査法

27.EBウイルス感染症

著者: 菊田英明1

所属機関: 1北海道大学医学部小児科

ページ範囲:P.223 - P.226

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はじめに
 エプスタイン・バーウイルス(Epstein-Barr virus;EBV)は,ヒトに普遍的なウイルスで,日本では2〜3歳までに80〜90%が感染を受ける.その初感染の大多数は不顕性感染であり,ときに伝染性単核症(infectious mononucleosis;IM)を発症する.EBVの感染はEBVレセプター(CR2,CD21)を介して起こるため,EBV感染細胞はBリンパ球と上皮細胞であることが通説であった.しかし近年Tリンパ球にEBVが感染している症例が多数報告され,EBVとTリンパ球の関連が注目されてきている.
 EBVとの関連が示唆されているIM以外の疾患としては,バーキットリンパ腫(Burkitt's lymphoma;BL),鼻咽頭癌(nasopharyngeal carcinoma;NPC),胃癌,慢性活動性EBV感染症(chronic active EBV infection;CEBV),ウイルス関連血球貧食症候群(virus-associated hemophagocytic syndrome;VAHS),ホジキン病(Hodgkin's disease;HD),免疫不全症(先天性,後天性)患者でみられるEBVによるリンパ球増殖疾患の日和見発症などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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