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文献詳細

雑誌文献

検査と技術24巻8号

1996年07月発行

文献概要

技術講座 生理

小児の誘発電位—[1]視覚誘発電位記録と判読の実際

著者: 宮尾益知1

所属機関: 1東京都立よつぎ療育園準備室

ページ範囲:P.633 - P.637

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新しい知見
 正常乳児において,固視は生後数週以内に明らかになるが,ときに生後6週間でも明らかでないことがある.白内障,未熟児網膜症,重度精神遅滞などが疑われるが,ときに後には正常発達が明らかになりながら,4〜9か月まで固視が明らかでなく,網膜電図(electroretinogram;ERG)もときには異常,視覚誘発電位(visual evoked potential;VEP)波形も記録不能,不完全あるいは未熟であることがある.視力が正常になればERG,VEPも急速に正常化する.これらの場合には,視神経乳頭・視神経の髄鞘化の遅れ,後頭葉視覚領野の髄鞘化を含めたネットワークの遅れなどが想定されている.これらのことは,乳児期において電気生理学的に視力の予後判定を行う場合には留意する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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