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文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻1号

1997年01月発行

文献概要

検査データを考える

尿ビリルビンと尿ウロビリノーゲン

著者: 伊藤正1 足立幸彦2

所属機関: 1大阪鉄道病院消化器内科 2近畿大学医学部2内科

ページ範囲:P.67 - P.71

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はじめに
 黄疸はビリルビンが血中で増加し,身体の各組織に沈着する病態である.肝・胆道疾患の重要な臨床症状の1つであり,またそのほとんどで迅速な治療を必要とする.しかし,軽度の黄疸を理学的に診断することは困難であり,血清および尿ビリルビンや尿ウロビリノーゲンを測定する必要がある.現在,肝機能検査としての血液生化学検査や,肝炎ウイルス検査が広く普及してはいるが,尿中ビリルビン・ウロビリノーゲンの測定(定性,半定量)は,やはり肝・胆道疾患,各種の黄疸をきたす疾患のスクリーニングとして用いられることが多い.ただし,検体の保存状態や薬物の服用などさまざまな因子の修飾を受けやすく,その判定には注意が必要であることも事実である.
 黄疸を理解するためにはビリルビン代謝を理解する必要がある.本稿では,まずビリルビン代謝について解説し,尿中ビリルビン・ウロビリノーゲンの臨床的意義,診断的有用性と,その測定に影響を及ぼす因子について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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