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病気のはなし
IgA腎症
著者: 富野康日己1
所属機関: 1順天堂大学医学部腎臓内科学講座
ページ範囲:P.806 - P.811
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最近,糸球体メサンギウム細胞の表面にはIgAを結合するレセプター(Fcαレセプター)の存在することが明らかにされた.γ鎖は,α鎖と会合することで情報を細胞の内部へ伝達するうえで重要である.この系でIgA腎症の発症を考えると,Fcαレセプターに沈着するものは必ずしも免疫複合体である必要はなく,二量体もしくは多量体のIgAの結合・沈着によっても炎症は起こると考えられる.これは大変興味深い知見である.
なお,免疫複合体疾患としてのIgA腎症には以下の特徴がある.
最近,糸球体メサンギウム細胞の表面にはIgAを結合するレセプター(Fcαレセプター)の存在することが明らかにされた.γ鎖は,α鎖と会合することで情報を細胞の内部へ伝達するうえで重要である.この系でIgA腎症の発症を考えると,Fcαレセプターに沈着するものは必ずしも免疫複合体である必要はなく,二量体もしくは多量体のIgAの結合・沈着によっても炎症は起こると考えられる.これは大変興味深い知見である.
なお,免疫複合体疾患としてのIgA腎症には以下の特徴がある.
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