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病原大腸菌O157
著者: 巽典之1 津田泉1
所属機関: 1大阪市立大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.855 - P.855
文献購入ページに移動本症は,数日の潜伏期の後,発熱・腹痛・下痢,なかでもイチゴジュース様の便が排出されるのが特徴的である.その経過中に貧血,血小板減少,そして溶血によるLDHの上昇がみられる(図a).初期には静菌性抗生物質を投与するのはよいが,殺菌的抗生物質はベロ毒素の遊離を促すので適当でない,というのが大方のまとめであろう.臨床検査室として興味を持たれているのは,ベロ毒素産生菌の早期確認法と血小板数測定であろう.
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